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店長日記
店長日記:155
2017年12月08日


最終日は福岡に到着し船でイギリスに輸送する手配で今回のツアーは終了いたしました。
全くトラブルもなく、現代の高速移動時代にもフツーに稼働するロールスロイスの余裕ある造りには脱帽してしまいます。
ところで、こちらはボディーメーカーの銘板ですが、1805年の創業から1959年まで馬車から自動車のボディーを作ってきたフーパー社のもので、
イギリス王(ジョージ5世)、王妃メアリー、皇太子のコーチ(馬車)ビルダーとしての銘が確認できます。
馬車ボディーにエンジンが乗った流れの当初の設計からロースロイスの1958年以降のボディーとシャーシが分離しないモノコック設計の採用により、
セント・ジェームス通りのショールームを閉店し廃業することになります。
今回のツアーの快適な移動は馬車で培ったこのコーチビルダーの素晴らしさによるものが多いにあったかと思います。
2017年11月23日


本州最後のショットです。関門海峡にかかる関門橋です。よくここまで来たという雰囲気ですが、
乗組員のほうが休憩が必要でした。トランクリッドには開閉用のハンドルはなく左の燃料口の蓋を鍵で開いたのちにロックを外すシステムです。
ちなみにボディーはアルミ製です。1800年代初中期には金よりも高価だったものが、
1930年代には加工方法の発達や飛行機などの需要にともないアルミニュウムの値段は工業的レベルでもおちついてきましたが、まだまだ、高価な時代です。
市販された車としてロールス・ロイスの前衛的な設計には驚かされます。
2017年11月07日


今回は 広島へのたちよりです。平和記念資料館にてみた懐中時計です。19セイコープレシジョンのようですが、
被爆したものとは思えないほど状態がよいものです。
福永武夫さんのもちものでしたが、つらいことも、楽しいことも普通に存在していた人生のなかで、
それでも、みな暮らしを営んでいた、そんななかで、ある日、突然、前ぶれものなく
起きたわけで、あまりにもつらいことです。
(最近の身勝手な、他人へのとどまるところき危害をくわえる人々の社会への甘えぶりに精神の成熟不足を大いに感じます。)
2017年11月06日


四国 松山まできました。坊ちゃん電車の色合いがロールスとよく似ておりますが、今回はその写真ではなく、ゲージのひとつである燃料計です。
左のマグネトーとはデストリビューターのおじいさんのことです。このオン、オフ ボタンがついており、
この車の6気筒 12プラグの謎は6本のスパークプラグがデスビで作動し残り6本がマグネトーで動かされております。
当時、革新的だったデスビに不足していた信頼性を旧式のマグネトーでカバーしたものです。真ん中はタンクの燃料が実際のガソリンの目盛りで判断します。
おもしろいのが右の銀丸のポンプでこれを押すことでタンクに溜まったエアを除きゲージのより正確な表示がわかるとゆうものです。

2017年11月05日


大阪から姫路、倉敷ときて 瀬戸大橋のPAでの写真です。なかなか人気があります。
1932年製でややハンドル操作にあそびがありますが、スムーズです。
2017年11月04日


来週終わりにかけてイギリスの友人が船で1930年代のロールスロイスで日本横断ツアーをするということで、
後半の西日本方面の道案内担当ということで助手席に乗せてもらうことになりました。
エンジンは7000ccの ストレート6シリンダーですがプラグは12
本で高速巡航も快適です。また少しづつアップしていきます。
2017年09月28日


いろいろはいっていた小物のなかで見つけました。縦5.5cmほどの物で、振り子室の扉が欠品ですが、ちゃんと文字盤面はガラスがはいっております。
八角ベゼルもトリマーで仕上げてあり本格的です。その反面、文字盤印刷自体がもう一つですし、接着剤が各所で飛び出しております。
振り子の緑青がとてもよい風合いです。
2017年08月13日


先日、英字新聞 ジャパンタイムズの100年記念の式典にいってきました。
ここでパネルで展示されていた第一号紙(コピー、1897年3月22日 月曜日)に掲載された時計広告の写真です。
広告主のジョージ・シュナイダーはラ・ショード・フォンの人物で1892年に来日、横浜商館で
デポ・オブ・スイスウォッチ または スイス・ウォッチ・デポという名称で時計、光学系の商品を扱っていた
ジーグフリード・コモーのもとで時計師としてスタートし、
1893年には経営をまかされながら時計修理なども手がけていたようです。
1895年と96年に日本人を一人雇ったようで、時計技術などをこの会社から学んだ可能性もあります。
当初スイス製時計の日本シェアが86%あったものが1900年になってから大量生産のアメリカ製におされ47%まで落ち込み、
また外国商館運営許可証の取得費用が増加が収益に響き、1902年
にはデポ・オブ・スイスウォッチは解散します。この広告はジョージ・シュナイダー氏のちょうど
日本での中間期にあたる5年目の広告ですが、10年で撤退とはビジネスの難しさをよく表しております。
ただし、雇い主のコモー氏は横浜、神戸、香港、上海、シンガポールで手広く商社をもっており、
通常の輸出入に加え、日本、中国美術品を海外向けに扱っていたようです。
2017年07月21日


J.W. Benson の広告入り懐中時計鍵ですが、事業所在地としてラドゲード・ヒルはもとより、
オールド・ボンド通りが陽刻されており、ラドゲード・ヒルは1854-1937の83年間運営された主たる事業所に対し、
オールド・ボンド通りの事業所(高級宝飾商が軒並みにならぶ一等地でたぶんショップとしてのみ)は1872-73年の1年間の運営になります。
鍵巻き時計の最後でもあり、この時期に一気に鍵メーカーに発注したのか、大概はオールド・ボンド通り銘がはいっております。
それ以前のコーンヒル(1847-64)で営んでいたころのものは鍵巻き時代でも見たことはないですし、
ロイヤル・エクスチェンジの事業所(1892-1937) 明記のものも見たことはありません。
こちらのものはめずらしいことに裏側にベンソンの最高級ラインナップのラドゲード・ウォッチに力をいれていたようで、
5ポンド5シリングと値段まで入っております。ベンソンで時計購入者にサービスでつけたものかとおもいますが、
なんだかイギリス紳士が人前で時計を巻く時に値札を見せているようで、微笑ましいものです。1870年頃の5ポンド5シリングは、
現在の2,300ポンドぐらいですので本日2017年7月21日のレートで333,500円ぐらいになります。(あくまで単純計算ですので、実際は生活の費用や
平均の収入、当時の日本の物価換算によるレートの割合いなどの違いなどによりもっと上がると思います)。
これでも、当時の懐中時計としては破格なのだとおもいます。ただし、最低グレードの値段で、ここに石数を増やしたり、ケースを金にしたりと
自動車のオプションをつけるごとに値段は上がっていくようなものだと思います。
2017年07月01日


こちらは1910年のイギリス マンチェスターのハースト・ブラザーズ社のリプリントカタログからで、
写真のダブルアルバート(こちらはどうもリンク幅は均一でナス環が両サイドについたくさりが
左右に移動できシングルとしても利用できるタイプ)には9金無垢、銀無垢、14金張、金張、ホワイトメタル (Albo Silver ニッケル、スズ、銅の合金) が掲載されています。
重さはライト、ミディアム、ヘヴィとだけでわけられておりグラムでの表示ではなく、一番高価な9金のくさりで8ポンド10シリング、銀は13シリング6ペンスとなっております。
2017年06月08日


実は時計よりこちらの鎖に興味があったのですが、各種リンクの形状に銘があるようです。
写真には写っておりませんが三越特製金鎖となっており、26種掲載されております。
また、左側にある機械式鉛筆を含むフォブも当時の様子がわかるありがたいものです。
鎖類定価表というのが載っており、紳士用 18金製鎖はカタログで
一番軽い5匁(18.75g)が28円から一番重い12匁(45g)は60円となっており、
当時ウォルサムの12サイズ18金無垢スイングアウトケース入りロイヤル17石で105円となっております。
ちなみに純銀製の鎖は1円50銭から2円50銭。総金張は7円50銭から10円80銭。
また赤銅金張が2円から6円となっております。
印刷上 青刷りのみのチラシベースと、スミ用版下を価格のところだけ差し替えができるようにして地方の小売店に配ったものだとおもいます。
貴金属の価格変動にはこういった事細かな対応が販売店では必要だったと思います。
カタログにないものも手間賃プラスで可能となっておりますので、お手元の鎖が2品とないワンオフの特殊な鎖である可能性も
多いにあるとおもいます。
2017年05月20日


明治末から大正にかけてのものでしょうか? 630x470mm ぐらいの大きなものです。
ウォルサムやタバンなどがのっています。三越のものでしょうか?次回は裏面の鎖の部分を掲載いたします。
2017年04月28日

1920年前後の自転車用オイルランプです。 灯油を使用して点燈してみましたがなかなか良い雰囲気です。
そのうち自宅のマウンテンバイクにつけて走行テストもしてみようかと思います。

2017年02月26日


古いゼンマイの紙袋に入っていた仕様書カードです。品質にむらがあった時代のもので、
八番の全部使えて無駄がないというのは、
パッケージ内にあるすべてのゼンマイが商品価値があるものということなのだと思います。
いろいろ数あるゼンマイで保存状態が同じ未使用未開封品でもメーカーによってはバキバキ破れ
まともに使えないものもあります。(偽物あり注意)というのはこういったことも反映されていると思います。
2017年01月10日



バランスコック透かしの部分です。
左が18世紀中頃、右が19世紀初期のもので、フツーに手元で見るぶんには両方とも
手間がかかっているなー!程度なのですが、18世紀のものは3D感の演出が見事です。
両方とも横からみると平面です。感心してしまいます。

広告になってしまいますが、楽天ID決済 導入いたしました。
お手持ちのポイントが利用できます。今後ともよろしくお願いいたします。
店主
2016年12月26日

銅製の懐中時計スタンドです。ちょうど枕時計のような雰囲気になるように仕上げられております。
箱のように全面の蓋が開き、4分の3ほどを覆う板スプリングが時計の厚みにあわせ適度なテンションで時計を蓋に押し付けるようになっております。
またこの板スプリングの上部には時計のペンダント部分をフォークで引っ掛けるようになっており、フォークの部分が時計の大きさにあわせ、
上下位置調整ができるようになっております。写真の2枚のリングは蓋の内側からつけるアダプターで時計が小さい場合に丸窓を小さくするものです。
ひじょうに工夫されており、使う側の気持ちにあわせ、たいへん凝ったものですが、板金職の手仕事のよさが実感できる生活の小道具です。
手元の時計をはめこんでみました。
2016年11月18日


こちらはスイス製の金文字ブラックダイヤルですが、細いラインは手で描いてあります。
ただしローマ数字の太い部分には截金細工で貼ってあるようです。
最終にはその上にもう1コートの透明釉が載せているのでしょうかたいへん手間がかかっております。
この截金により塗り金の部分より、よく輝き視認性が格段にアップしております。
全てのブラックダイヤルがこういった加工を施しているかはわかりませんが、
豪華な仕上げだと思います。ちなみに黒ダイヤル白文字盤のものは下地に白を焼き、
その後黒エナメルを塗り、焼成前に象牙の細い筆で文字部分を掻き取り焼き上げる作業で、
こちらも相当な熟練と手間が必要かと思います。
2016年11月07日


色々手に入れた懐中時計の鎖の中に混じっていたものですが、ポケットの縁などにクリップのような感じで鎖を固定するもので、
コの字型になったブラケットに板スプリングが固定されており、
上部のレバーを折りたたむことでこの板スプリングが洋服をしっかり挟むというものです。
こちらのものにはパテントが入っており調べてみるとアメリカ イリノイ州のジェームズ・ウォシュバーン氏が発明し
1893年7月4日(アメリカの建国記念日)に特許をとったアジャスタブル カラー ファスナー(詰襟の前部の固定用のクリップ)と
その後、1894年に取得したカフ ファスナー(シャツの袖部分をボタンなして合わせ留めるもの)の2つがついており、
用途の発展があるような内容が記入されており、このクリップが時計の鎖固定に使われていたのも一つかと思います。
実際はやや露骨なイメージなのですが洋服の生地のフチがあればどこにでも留めることができるため実用的なものです。
類似品もあったでしょうがこういったオリジナルに偶然出会うのは嬉しいことです。
2016年10月02日


手前がイギリス、奥がスイスの典型的なガンギ車になります。
イギリス型は古くからある置時計のものをほぼそのまま周到したもので、スイス型はその発展型のような形状です。
レバー脱進機は19世紀中期ぐらいからコンチネンタル系の時計で精度の良さで好まれて採用されましたが
17世紀後半にはオランダ物理学者 クリスチャン・ヒューゲンにより既に考案されており、
生産コストなどの絡みもあり、長い間、一般には採用されることがなかったようです。
18世紀初期のイギリスの時計師トーマス・マッジのレバー脱進機のガンギ車はこのスイス型に近いものがあります。
2016年09月22日


ビクトリアン トリーン 時計立で民芸的な彫刻が施された素朴なものです。
立てごと持ち運んでトラベルクロックとして利用したり、
出先から帰ってここに収めたりと利用目的はいろいろです。
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