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19世紀末の機械式デジタル懐中時計になります。アワー、10ミニッツ、１ミニッツの３枚ディスクが連携して回転し小窓から時刻表示されます。
機械はパッと見はフツーに見えますが、三番車に特殊なスプリング入り出爪の車が通常の送り歯車の下についており、四番車軸に加工された溝に飛び込むことで通常の逆方向に微妙な抵抗をかけ、これにより溜め込まれた力が解除されることでディスクの回転制御をおこなっております。
通常、時計動作の基本としては、輪列にかかる抵抗を極力少なくし、脱進器に力を伝達させるのが重要なポイントにもかからわず、故意に抵抗を与えても特殊な装置（SYSTEM BREVETEはたぶんこの機構の特許取得のことだと思います。）にて時間を表示させ、さらに正確な時間を保つというかなり凝ったことをこの時計はやってのけます。
実際はもう少し発展させ、追加のカムなどで軸と歯車爪が極力触れ合わない（摩擦抵抗の発生を極小にする。）ようにデタッチ式にしあげれば、もっとよくなるのですが、このような、部品点数を少なくするための工夫には設計、調整の苦労が絶え間なかったものとおもいます。
オリジナル、トーメン自社製900銀ケースに多少の傷、アタリありますがギョーシェ彫りもしっかりしており、たいへん良好です。ハンターケース用ムーブメントですが、自社製オリジナルのハンターケースでででくることがあまりないですので、こちらは貴重です。
また、デジタルダイヤルの機構追加により厚めになったケースがとても魅力的です。
クリスタル平ガラスたいへん良好です。秒針良好です。特殊金象嵌　金属ダイヤル綺麗です。
ブルースティールネジ仕上げ鍍金ムーブメントも綺麗で精度もしっかりいたしております。
径約52mm 140g
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