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ホーム店長日記ロンドン ガゼット紙 1863年6月27日のデントの新聞広告
店長日記
ロンドン ガゼット紙 1863年6月27日のデントの新聞広告
2023年08月14日


包み紙に切れ端としてはいってきたものです。おもしろそうですので、ちょっとここに載せてみました。
1863年ですのでイギリス国会議事堂の時計塔ビッグ・ベンのムーブメントがデントによって作成され時計塔の完成から、
4年後のものです。またエドワード・ジョン・デントが(ビッグ・ベンの完成を見ずに)亡くなってから10年目の広告になります。
興味が深いことは、商品の値段がGuinea (ギニー)表示になっていることなのですが、
金貨のギニーは新たな発行を1813年で停止しており、1816年にポンドに入れ替わります。
ただし、ギニーには上流階級的響きがあったようで1971年にイギリスとアイルランドで制定された通貨の十進法化の日までは、
贅沢品では流通していなくても時折、値札としては使用されていたようです。
(日本では百貨店の宝飾店で値札に一両とか書いてあってもウケ狙いを通り越して興ざめしてしまいそうです…。)
この広告ではマリンクロノメーターが35ギニーとなっております。基本は1ギニー 1ポンド(1.1 ポンドが現在の解釈)なのですが、
当時金貨である1ギニーは金の価値により1.5ポンドぐらいまで変化したようです。
1860年頃の1ポンドの価値が約155ポンドぐらいだそうですので(確証はありません)
このマリンクロノメーターは5425ポンドから8137ポンドぐらいで円安がつづく2023年8月14日で
1ポンド184.05円とでてますので、約99万8,474円から約149万7,619円となっております。
なんだか新品としてはものすごく安いような気がしますが、広告ですのでこれは客寄せ名目の値段で店頭ではもっと凄いのに目移りして、
そっちはもっとお高いのではと想像しております。
ちなみにデントの上の広告はカトラリーなどを扱う有名なマッピン&ウエッブの前身マッピンブラザーズの広告で
軍隊の士官向けカトラリーセットの広告ですがポンド表記です。
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