こちらは1750年頃のフランスバージ フュージになります。微小のヘアラインや巻き穴まわりのエナメルにややイタミがありますが、フルエナメル初期タイプのオリジナル文字盤が比較的奇麗なもので、このような状態で出てきたことは、ほんとうにありがたいことです。
フランスの時計はフュージの巻き軸を文字盤側にもってきたため、ゼンマイは正ネジ巻きの右巻きのままになります。そのため文字盤に穴が開くかたちになりますが、ここがイギリス人の好みとおおきくことなるところなのだと思います。ケースは外観からはペアケースですが、オリジナルのシングルケースになります。これもフランス製によく見られる特徴になります。機械はたいへんよい仕事のバランスコックや銀の緩急ダイヤルなどに仕上げのよさが感じられる美しいもので時計師はパリのジョン ジャック オーベールになります。径約47mm 厚み約25mm 94g