19セイコー特別調整品を24型ケースに納めたもので60mm径の大きさは通常の50mm前後の鉄道時計と比べても迫力あります。1941年（昭和16年）製造ですので
1929年（昭和４年）の19セイコー製造開始から12年熟成をかさねて仕上げられたもので歴代の19セイコーのなかでも極品ではないかと思います。
終戦後は敗戦国の兵器として取り扱われたわけで戦火を逃れて生き残った個体も没収、破壊、廃棄というような末路をとったものかとおもわれますが、
刻印や箱書きが消されたものがわずかながら現存しておりこちらもそのような経緯をたどったものの一つかと思います。
本体24型ケースはSKSニッケル製で比較的安定した強固な素材に密閉製のよいネジ式ケースは
海洋での塩害やある程度の防水効果もあるため軍隊で採用されるのは当然のことであったかと思います。
ケース裏蓋にわずかに刻印のあとが確認できますが、ほぼその他わからない状態です。
大きなあたりもなくスレ等はあるもののたいへん良い状態でかっちりしております。クリスタル風防綺麗です。
ブルースティール指針良好です。エナメル文字盤ヘアラインなしの極美品です。
機械は四つバネ仕様の15石、無地角穴車上座付き　個体番号入りで銀色歯車輪列で非常に振りがよく精度もしっかりしております。
二重木箱は使用感はありますがこちらもしっかりしておりボタンで上蓋のロックが解除、鍵で中蓋のロック開閉ができます。
時計本体の径約60mm 風防含む厚み約15mm 約137g 二重箱幅100mm 約奥行き約130mm 高さ約60mm