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1750年頃 スイス 鍍金 裏絵鼈甲側 バージ 

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なかなかこの時代のスイス製に出会うことは少ないのですが、通常のコンチネンタルと呼ばれる設計とはやや異なる、イギリス型の融合となっており時計師がイギリスで修行をした後の作品かあるいはイギリス向けに仕上げられたものかと思います。クリスタルはたいへん奇麗なハイドームをはめ込んであります。ルイ16世 金指針は厚みのある古いものがついており。程度が素晴らしいものです。文字盤はオリジナルの未再生でほんとうに小さなソゲが6時のキャッチ部分と25分のダイヤルエッジ部分に確認できますが、なかなかこのような程度のものに出会う事はありません。ヘアラインはありません。ケースはイギリスで仕立てられたようでインナーケースはロンドンのフォスターレーン クラウンコート3番地のウイリアム・ラッセルだと思います。コントレール歯車を納めるために35分の位置のケースを少々削ったあととトンピオン緩急計回転軸をかわすのにケース中側を少し削ったあとがありますが、ペンダント部分の付け根に直しがない美品です。アウターケースはこれまた美しい明るい飴色の濃淡の鼈甲に裏側からシダの絵柄をちらしピンで留めたもので、ポツポツとヒビはありますが、たいへん確りとしておりオリジナルの文字盤との組み合わせがたいへん優雅です。こういった特殊ケースはメーカーがインナーとはことなることが一般で銘はないのが普通になりまして、こちらも例外ではなく、見当たりません。機械は見事な厚みのある透かしの大型のシングルフットバランスコックでカットルビーの蓋石が迫力です。裏からフュージを巻き上げる方法と、このバランスコックの形状はイギリス製そのものなのですが、クラウンホィールの横軸調整機能が機械を組んだ状態で行える機構やピラーは多角のコンチネンタルのエジプシャン型になっておりこの辺はイギリス製には見られない融合された構造となっております。コントレール歯車の文字盤側受けと香箱に初期テンションを与えておく機構が19世紀になって修正されたようで、多少、手が加えられておりますが、たいへんしっかりした仕事で時代を考慮すると大幅な構造変更ではないので、これはしょうがないのかと思います。当方にある18世紀の機械としては1、2を争うぐらいの素晴らしい振りで精度もしっかりしております。
メーカーはスイス ジュネーブのマルシャンヴィル フレール(兄弟)で父親の銘はルック・モリン・マルシャンヴィルで彼も時計師だったようですが、ピエール・モリン・マルシャンヴィルという兄弟の一人のみ銘が確認できたのものの、もう一人はわかりませんでした。ケース径約50mm  今回の時計には18世紀のクランクキーをお付けいたします。
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