美しい18世紀中期のもので鐙型のペンダントが後に固定されておらずまだしっかり回転するようになっております。初期のエナメルダイヤルも6時部分のムーヴメントを起こす爪の部分に極々わずかなソゲが確認できますが、その他奇麗な状態です。18世紀初期のダイヤルを周到するように縁を鍍金のダイヤルプレートが囲むようになっております。ブルースティール ビートル&ポーカー指針、ブルズアイクリスタルともたいへん奇麗です。ここでケースについてですがホールマークはインナー、アウターともロンドンの1750年でケースメーカーはロンドン、カシュージアン通りで営んでいたリチャード・ペインになるのですが、アウターケースの裏部分がひじょうに薄いために直しをこころみたのですが、大穴があり止むなく新しく入れ替えております。そのため内側底面にはホールマークはありません。ホールマーク付きのオリジナルの部分も残っておりますのでこちらは付属いたします。インナーケースにスレ等時代の景色があらわれておりますが、アウターともひじょうに奇麗です。ムーブメントなのですが、こちらもリチャード・ペインとなっており時計師がケースも作ったものかとおもいますが、分業制が多い中、なかなか珍しいものかとおもいます。こちらもたいへん良好で鍍金、ブルースティールの状態も良好です。バランスコックのフット部分も幅広で美しい総透かしになっております。ピラーはやや高めのプレーンなエジプシャンで古風です。たいへん振りも良く状態の良いもので精度も良好です。各所に18世紀後期とはことなる初期を引き継いだ正統な形状がちりばめられており資料としても嬉しいつくりかと思います。ケース径約48mm 厚み約20mm 101g