店長日記

懐中時計の提げ方2

2013年02月05日

さて、今回はビクトリアンの女性はどのように時計を提げていたかについて書きます。女性の服装は男性とことなり、ベストの上に上着ではなく、上着のみを首元から裾までつづくたくさんのボタン(16個になることも)があることが多くここにシングルアルバート(鎖が飾り用の短いものと、時計用の長いものの2本で構成されている)のTバーやフックをかけ、時計は上着にポケットがあれば、そこにおさめ、ない場合はパウチポケットを別につくりボタンで固定したものを見たことがあります。また、マフチェーン、ガードチェーンと呼ばれる、ひじょうに長い鎖(首からかけると腰の位置よりしたまでとどくもので)がありこれを腰の位置でベルトにまきつけたり、または胸の位置にブローチ型でナス環がついた飾りをピンで留め、このナス環にこの長いチェーンにつけた時計の釣り環を固定することもあったようです。この場合時計は常に見える状態になります。当方もこの長いチェーンを持っておりますが、真ん中がぶらぶらするので、スライド(2本の鎖を束ねるもの ロープタイなどの飾り部分 アメリカで特に人気があったようです。)つけておりますが、当時もこのスライドに細かい細工をみることができます。時々アンティークを扱う宝飾店でビクトリアンのものをみかけますが、50インチ(1.27m)から60インチ(1.524m)ぐらいあるのが普通で短いものは現代用にカットされていることが多いので注意です。(個人的には切ると価値は半減以下と思っております。)この長い鎖はアルバートチェーンが多いに普及する以前1840-1850年ぐらいに男性の間でもはやったようですが、その後直ぐ廃れたようです。
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