店長日記
センターセコンドクロノグラフ
2015年10月04日
ダイヤルは商館時計などと雰囲気が良くにておりますが先にアップロードしたクロノグラフと同じでレバーフュージのムーブメントが組み込まれております。ストップ、スタート機構はケース横のスライドでムーブメントに固定されたレバーを切り替え、直接天賦を停止する仕組みです。18世紀には存在した機構(ただし停止はコントレート歯車を止めるもの)ですが、19世紀の初期に多く普及したものです。当初ペアケースが中心でしたのでアウターを外してからの手間がありました。ただし、医者用といわれる大型のセコンド表示のタイプは高価で需要も限られていたようで、スモールセコンドにこの機能がついたものもそこそこ出回っています。この天賦直止めのセンターセコンドタイプは1870-80年代ぐらいにかたまって作られたようでビクトリア時代の生活の向上から一般の人々も手に入れられるようになってきたものかと思います。こちらも時計の19世紀を通してイギリスの一大生産地であるコベントリーの製品で各地の時計商に卸されていたものですが、完成度の高いものになります。